やっぱりノリきれない理由を、今更ながらそれなりに考えてみる

第一に全てが他人の仕事のスピードに拠っていることだと思う。病棟にいるときは、山積する仕事を、自分の頭の中で、無駄なくてきぱきこなしていけばよくて、かなりの部分が自分でカスタマイズできた。麻酔科では、ずっと他人のペース。しかも自分が如何に効率よくと考えて、順番をあれこれ腐心しても、結局他者のやるせない仕事捌きによって無為になるという悲しさ。
それでは、と、とにかく心を無にして朝の術前準備から夜の術前回診まで、一瞬たりとも休憩を取ることなく仕事をやって、終わったらクタクタで気持ちよく帰りたいところだけど、微妙に早めだったりすると、他の人との比較の中で、こんな時間に帰るのはちょっとアレかなという気持ちになって。早く終わることを心のよすがにしてすごしているのに、終われば罪悪感に苛まれるという矛盾・葛藤。もう自分の心を日々ずたずたにしてるんです。
肉体的には外科のときより圧倒的に楽。ただ精神的には、外科のときとは比べ物にならないくらい疲弊している。早く終わってほしい。